【保険営業の心理学Part28】エンハンシング効果を使ってお客様に気持ち良く保険の見直しをしてもらう方法
2021年2月5日
私たちがお客様の保険の見直しをするとき、いかにスムーズに契約まで持っていけるか考えると思います。特に初対面のお客様の場合、「早く打ち解けたい」「自分の説明や提案に納得してほしい」と思うはずです。
しかし、ときにはお客様の機嫌を損ねてしまったり、自分の話した意図が伝わらずに契約に至らなかったというケースもあるでしょう。そんなときに心理学の「エンハンシング効果」を使うと、お客様に気持ち良く保険の見直し(契約)をしてもらえる可能性が高まります。
そこで、今回のコラムではエンハンシング効果を使ってお客様に気持ち良く保険の見直しをしてもらう方法について紹介します。
お客様に気持ちよく保険の見直しをしてもらうためのエンハンシング効果とは
エンハンシング効果とは、英語で「enhancing=高める」という意味で、外発的に刺激を与えてやる・気を高めるという意味があります。具体的には、対象となる人の能力や才能ではなく行動自体を褒めることで自信につながり、自らモチベーションを上げて行動していくようになることを言います。
「お金がモチベーションになる」という人ももちろんいますが、報酬が目的になると逆に報酬がもらえないとやる気が出ないということにつながりやすいデメリットもあります。しかし、エンハンシング効果のように評価や賞賛が目的になると、お金ではなく目標を達成するために内発的に自ら力を発揮できるようになります。
では、保険相談でお客様に気持ち良く保険の見直しをしてもらうために、このエンハンシング効果を使うというのはどういうことなのでしょうか。
大切なのは「過程を褒める」「気持ちを込めて褒める」こと
保険相談の際に、私たちはお客様が加入している保険の保険証券の分析をします。そのとき、ほとんどのプランナーさんはその保険証券をひと目見ただけで、その保険を「続けるべきか」「見直すべきか」判断できるでしょう。
しかし、ここで真実をそのまま伝えるか、エンハンシング効果を使って伝えるかによって、お客様が気持ちよく保険の見直しができるかどうか変わってきます。「この保険はダメですね」「なんでこの保険に入ったんですか?」もしあなたがお客様にこう伝えていたとしたら、お客様は気分を害しているかもしれません。
人は、自分や自分の所有物・家族や親せきなどについて自分で不安や不満を言っても、それを第三者からは言われたくないものです。自分が加入している保険に不安や不満を持っていたとしても、それを頭ごなしに批判や否定をされて気分が良いという人はいません。大切なのは、その保険に加入した過程を褒めること。そして気持ちを込めて褒めることです。
- 「保障内容については改善の余地がありますが、それでもその年齢でしっかりと保険について検討されて加入していたということは素晴らしいことです。」
- 「医療保険は見直す必要のない素晴らしいものに加入されています。ですから死亡保障や老後の資産形成だけ見直せば完璧ですね。」
お客様が保険の見直しをしようとFPに会う、それ自体勇気がいることです。私たちは毎月何十人というお客様とお会いしますが、お客様は初めて電話予約をした、初めてネットで申し込んだという人がほとんどです。
まずはその気持ちを汲んであげて、保険相談を受けようとアクションを起こした事実を認め、お客様のこれまでの過程を気持ちを込めて褒めてあげてはいかがでしょうか。そうすれば、お客様はあなたの説明や提案を抵抗なく受け入れてくれる可能性が高まるのではないでしょうか。
お客様がさらに気持ちよく前のめりに保険相談に取り組むようになるコツ
お客様に気持ち良く保険の見直しをしてもらうためにエンハンシング効果を使うことはご紹介しました。そして、さらにお客様に気持ちよく前のめりになって保険相談に取り組んでもらうためのコツを保険マンモスではご用意しています。
- お客様が自分で話をし始めるためのコツ
- 丁寧さと親近感をUPさせるコツ
- 次アポを夫婦同席面談にするコツ
- 話を前向きな雰囲気にするコツ
- お客様の判断を後押しする説明のコツ
など、お客様との心の距離を近づける基本技術を厳選したスキルアップ教材が、『つかみの基本 井上健哉:心理曲線からひもとくセールスプロセス大解剖#00 イントロダクション』です。
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