外貨建て保険の売り方で注意すべき一番のポイントとは
2021年5月20日
死亡保障を提案するとき、変額保険や外貨建て保険を提案するケースがありますが、プランナーさんの中には「外貨建て保険はちょっと提案しづらい」と苦手意識を持っている方もいるのではないでしょうか。
そこで今回のコラムでは、外貨建て保険の売り方に対する苦手意識をなくすために、まずは押さえておきたい注意すべき一番のポイントについてお話します。
外貨建て保険を売るときは保険料についてしっかり話すことが重要
外貨建て保険を売るとき、お客様に説明しなければいけない一番のポイントは「為替リスク」です。一般的に外貨建て保険を売るときの為替リスクについては以下のようなことについて説明する必要があると言われます。
- 円高になると受取金額が減る可能性がある
- 日本円では元本保証がされない(されるのは外貨に対して)
- 外貨と円の交換に為替手数料がかかる など
もちろんこれらについては必ずお客様に説明する必要がありますが、為替変動で保険料額も変動することについてしっかりと説明ができていないというプランナーさんもいるのではないでしょうか。
例えば、
- 設計書に記載されている保険料が毎月引き落とされる金額と同額とは限らない
- 円安になると設計書に記載されている保険料よりも金額が上がる可能性がある
- 保険料引き落とし日の前に保険料額決定のお知らせがくる保険会社がある
これらは外貨建て保険を売る際の説明としては基本的なことですが、保障内容や解約返戻金についての説明に時間を割いた結果、保険料の説明が疎かになってしまうことがあります。
提案や契約のときに保険料についての説明が十分にされていないと、契約後に保険料が引き落とされるタイミングで円安になりクレームにつながったり早期解約につながる可能性があります。
早期解約はプランナーにとって「戻入(れいにゅう)」になるだけでなく、お客様にとってもそれまでに支払った保険料が戻ってこないなどデメリットが発生してしまいます。そうなると、お客様との信頼関係が崩れてそれ以外の契約も手放すことになってしまう可能性も出てきてしまいます。
お客様を安心させてあげることが外貨建て保険成約への一番の近道
すべての保険契約につながることですが、お客様を安心させてあげることが成約への近道です。特に外貨建て保険の場合、為替リスクに対しての説明が難しいと感じるお客様が少なくありません。
「外貨で得はしたいけど損もしたくない」「安心して加入したい」というお客様の気持ちを大切にするためにも、万が一のときの保障の説明と同じくらい、継続する際の保険料についても十分に説明する必要があります。
- 商品のメリット・デメリットを理解してもらう
- 円安になっても保険料の支払いが継続できる予算はいくらか
- 毎月の保険料の金額決定のお知らせがくる(場合がある)こと
これらをしっかりと説明することで、よりお客様に安心感を与えることができます。例えば、「1ドル100円のときの保険料が1万円だった場合、1ドル120円になったら保険料は1万2,000円になります。支払いは継続可能ですか?」というような感じです。このとき「無理だ」という返答が返ってきたらもう一度予算について話し合ったほうが良いでしょう。
外貨建て保険の販売が苦手な人はお客様の不安を聴くことからはじめよう
外貨建て保険の販売が苦手な人は、「お客様に為替のことを聞かれたら嫌だな」「マイナス運用になる可能性について突っ込まれたら嫌だな」と感じているのではないでしょうか。
確かに、これまで外貨建て保険を販売したことがない人にとって、為替リスクの説明をすること自体が面倒なことかもしれません。しかし、外貨建て保険は円建て保険と違ってお客様にもプランナーさん自身にもメリットがある商品です。
外貨建て保険の販売は思ったほど難しくはありません。お客様から出てくる不安や疑問はほとんど決まっていますので、それを覚えてしまえば苦手意識は少しずつなくなるはずです。話す内容についても外貨建て保険はトークの「型」を作りやすいので、まずはお客様の外貨建て保険に対する不安や疑問は何かをリサーチするところからはじめてみてはいかがでしょうか。