保険営業の心理学

【保険営業の心理学Part02】好感度がみるみる上がる!?相手の警戒心を消し去る単純接触効果(ザイアンス効果)とは

2020年8月26日

保険営業において、相手の警戒心や恐怖心を早く消し去ることは、成約率を上げるうえで最も大切なポイントの一つです。
第一印象が良いと、その印象が最後まで響いてクロージングが決まりやすくなる、いわゆる“初頭効果”が良い方向へ働いているという内容を前回お伝えしましたが、今回は、相手の警戒心が薄れて、さらにあなたの好感度がみるみる上がる「単純接触効果(ザイアンス効果)」について紹介します。

参考記事:【保険営業の心理学Part 1】アプローチの成功率を飛躍的に上げる“初頭効果”とは

心理学の“単純接触効果(ザイアンス効果)”とは?

あなたは、何度も見たり聞いたりしているテレビCMで流れている曲を、無意識に口ずさんだりしたことはありませんか?人は何度も目にしたり耳にしたりしたものに対して自然と好感を持ってしまうという傾向があります。これを単純接触効果(ザイオンス効果)といいます。

単純接触効果とは、アメリカの心理学者ロバート・ザイアンスが論文の中で発表したもので、「接触頻度を増やすことで、相手から好意を持ってもらいやすくなる」というものです。消費者の中には、保険の募集人に対して警戒感を強く持っている人が一定数いることも事実です。この警戒感を早く消し去って好感度を上げることができれば、保険営業でも、成約までのハードルは一気に下がります。

では、単純接触効果の効果的な方法とはいったいどのようなものなのでしょうか?

成約率を上げるための単純接触効果の3つの効果的な使い方

保険営業において、成約率を上げるために好感度を上げる、その効果的な使い方は次の3つです。

  1. 短期間に頻繁に接触すること
  2. 相手に認識してもらうこと
  3. 会うだけではなくメールなども積極的に利用すること

単純接触効果で大切なことは、接触する「時間の長さ」ではなく、「頻度(回数)」だといわれています。例えば、1カ月に1回だけ1時間訪問して見込み客に会うよりも、毎朝「おはようございます」と挨拶するほうが高い効果が期待できるということです。

ただし、ただ会っていればいいというものではありません。ここでいう接触とは「接触=相手に認識してもらう」ことですので、顔を合わせていても相手に認識されていないようなら接触していないのと同じです。

相手に認識してもらい、印象に残したいときは、短くても笑顔で挨拶するということを心掛けるといいでしょう。

接触頻度を上げる方法は、何も直接会うことだけではありません。メールでも同じ効果を得ることができます。

メールは気軽に相手とコンタクトが取れる便利なツールです。送るタイミングや頻度、ボリュームなど自分で調整することも可能です。ただし、最近ではたくさんの迷惑メールといわれるものも氾濫していますので、間違えて「迷惑メールフォルダ」に入れられてしまわないように、メールタイトルで迷惑メールと判断されてしまわないように、あなたが配信しているとわかるような工夫をしておきましょう。

恋愛にも通じる?相手の記憶に残るための工夫

自然と会う状況を作ることができたら、あなたの保険営業が最短距離で成功するといったらどうでしょうか?

単純接触効果は恋愛にも通じるところがあり、いつも同じ電車で見かける人がだんだん気になってきたり、毎朝コーヒーを飲むカフェの店員さんに好意を抱いてしまうのも、単純接触効果のひとつです。このように、毎朝の電車のように自然と会う状況を保険営業でも作ることができれば、あなたと相手との距離感はぐっと近づいて、あなたの好感度も上がり、相手の警戒感を消し去ることで成約への道筋が見えてくるのではないでしょうか。

相手の記憶に残るための工夫として、メールだけでなくSNSも上手に利用してみましょう。相手はあなたの投稿を見たりコメントすることで、直接会ってやり取りをしなくても「あなたという存在」に触れることができます。

また、相手が日常生活や仕事で使うペンなどのプレゼントを手渡すというのも効果的です。毎日使うもので、あなたを思い出すきっかけになる、そんな効果がプレゼントにはあります。ただし、あまり高価なものをプレゼントすると、逆に相手に気を使わせてしまいますので、誕生日のお祝いや旅行に行ったときのお土産などを意識してみましょう。

成約率を下げる単純接触効果の間違った使い方

単純接触効果はすべてにおいて成功する万能ツールというわけではありません。間違った使い方をしてしまうと効果があるどころか、失敗してしまうこともあります。単純接触効果を利用するにあたっては、次の3つのポイントを注意しましょう。

  • 効果があるのは最初の10回まで
  • 最初の評価を下げてしまってから接触を増やすこと
  • 相手の都合を考えずしつこくすること

単純接触効果が期待できるのは最初の10回程度までです。「接触頻度が大事」といっても、100回も200回も短期間で会えば、会うことに慣れてきてしまい、いざ保険の話をしようとしたら「そんな気はなかった」といわれてしまうことも少なくありません。好感度を上げて成約に結びつけたいのであれば、最初の10回に集中してみましょう。

自分の相手への評価が悪い場合、いくら接触頻度を増やしても「またアイツか」と思われるだけで、あなたへの好感度は一向に上がりません。それどころか好感度はどんどん下がるばかりです。相手のことを考えずにしつこく「会いたい」アピールをするよりも、まずはあなたの信頼を回復させるところからスタートさせましょう。

単純接触効果の効果的な使い方と注意点をしっかりと守って、あなたの保険営業に役立ててくださいね。

次回の「保険営業の心理学Part 4」予告

次回の「保険営業の心理学Part 4」は、相手との共感で成約に導く “ミラーニューロン効果”についてお話します。

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