【保険営業の心理学Part37】クロージングが決まらないのは決定回避の法則を知らずに選択させているからだった!?
2023年2月09日
複数の生命保険会社の取り扱いをしている保険代理店が増える中で、プランナーの皆さんの多くもお客様の前で「あなたにピッタリの保険会社を選ぶことができます」と言ったことがあるのではないでしょうか。
しかし、一見お客様にとってメリットがあるこの「選択の幅(余地)」が原因で、クロージングが決まらなかったということはりませんか?
今回のコラムでは、保険営業で最後のクロージングが決まらない理由について、「決定回避の法則」という心理効果を通して解説してみたいと思います。
クロージングでお客様を困らせてしまう「決定回避の法則」とは
決定回避の法則とは、アメリカの社会心理学者であるシーナ・アイエンガー氏の提唱する心理効果で、別名「ジャム理論」とも言われています。
「選択肢が増えるほど人は選べなくなる」というもので、スーパーでジャムの試食と購入について行った実験では、24種類のジャムと6種類のジャムを比較したとき、24種類のジャムの試食率が60%、購入率が3%だったのに対して、6種類のジャムは試食率が40%と下がりましたが購入率が30%と上がったことがわかりました。
その結果、アイエンガー氏は、人はストレスなく選択できる選択肢の数は「5~9」だと提唱しています。
これを保険営業に当てはめた場合、テーブルの上に数多くの生命保険会社のパンフレットや提案書をずらっと並べると、お客様はどれを選んだらいいのか迷ってしまい、結局「(なんだかよくわからないので)ちょっと考えておきます…」と申し込みをもらえずにガックリして帰るということでしょうか。
お客様のために、可能性のあるものは1つでも多く提案したいという気持ちは大切かもしれません。しかしその気持ちが空回りしてしまっては、せっかくの提案も無駄になってしまいます。
では、お客様を思って持ってきたパンフレットや提案書は具体的にいくつテーブルの上に並べればいいのでしょうか?
選択を繰り返し最後は3つもしくは二者択一にしていくのが成功の鍵
先ほどのジャムの試食実験では、人がストレスなく選択できる選択肢の数は「5~9」だったとお伝えしましたが、実際に提案の際にテーブルにパンフレットや提案書を5つも7つも出すことはあるのでしょうか?
あなたが思っているように、もしそうしてしまったらお客様は考え込んでしまうでしょう。そして結果はもうおわかりですよね。申し込みにはいたらず、商談は失敗してしまうでしょう。では、どのようにすればお客様に効果的に選択してもらうことができるのでしょうか。
決定回避の法則を理解しながらクロージングを成功させるためには、お客様に与える選択肢を上手に減らしていく必要があります。しかし、以前「カリギュラ効果」でもお伝えしたように、人は選択肢を故意に狭められると反発したくなります。ですから、最初から二者択一で選択肢を提示すると「もっと他にないのか」「これじゃ選択肢が少なすぎて選べない」となってしまいます。
クロージングを成功させるための鍵は、選択を繰り返しながら徐々に選択肢を減らしていくことです。
「選択を繰り返す」は言い換えると「小さなYESを積み重ねる」ということにも共通します。
例えば、「お客様の現状や要望を聞きながら、多くの選択肢の中から自分に合ったものを選びたいか、その場合AとBとCとDというものから選ぶことができます」というような感じです。
- お客様に多くの選択肢があることを伝える
- 小さなYESを重ねながら選択肢それぞれの特徴を伝える
- お客様の現状や要望から選択肢を絞っていく
- 上記を繰り返しながら、最終的に3つまで絞る
- 参考までお客様に合うものはこれですと背中を押してあげる
ここで大切なのは、お客様が自分で選んでいるという感覚を持ってもらうことです。自分で保険相談をすることを決め、複数の選択肢の中から自分に合う保険を自分で選んだという感覚です。
私たちはお客様の選択と決断を後押ししてあげるためにサポートをする、決して「保険を売ろう」と思わないことです。
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