保険営業の心理学

【保険営業の心理学Part33】アンダーマイニング効果を使って「保険料の節約」から本当の保険見直しの意義をお客様に知ってもらう方法

2021年4月19日

お客様から保険の相談を受けていると、保険料の節約にばかりに目が行っていて保障内容が疎かになってしまいそうな場面に出くわしたことはありませんか?

保険相談の理由のひとつに「保険料の節約」があるのは間違いではありませんが、そこばかりに注目してしまうと保険相談の本来の目的から外れてしまう危険性があります。今回のコラムでは、心理学のアンダーマイニング効果を通してお客様に真の保険相談の意義を知ってもらい、正しい保険見直しに導く方法について紹介します。

保険営業で注意したい「アンダーマイニング効果」とは

アンダーマイニング効果とは、アメリカの心理学者リチャード・ド・シャームによって提唱された概念で、「人は自分で自分の行動を決めているときは内発的に動機づけられるが、他社から統制されていると自覚しているときは外発的に動機づけられる」というものです。

例えば、私たち募集人が自分で年間目標を決めてその目標に向かって日々の営業に向かうときは「自分の気持ち」が動機づけの一因になりますが、「100件成約が取れたらボーナス100万円」という外発的動機により成功して報酬を得ると、その後は報酬がないと行動できなくなってしまいます。

お客様も、保険見直しの目的が「保険相談を受けたら保険料が安くなると聞いた」というような外発的要因が大きすぎると、「保険料が下がらないのであれば見直しはしない」という間違った判断をしてしまう可能性があるということです。反対に、外発的要因が「お金」ではないものであればお客様も本来の保険見直しの意義を見失わずにすみます。これをエンハンシング効果といいます。

保険見直しでアンダーマイニング効果を起こさせないようにする方法

保険見直しでお客様にアンダーマイニング効果を起こさせない(保険見直しの意義を知ってもらう)には、物質的な報酬(ここでは保険料の節約)ではなく、期待や賞賛など言語的な報酬を与えることからはじめることが大切です。保険見直しの必要性、保険に加入した経緯や見直しを決意した理由などを確認し、その過程を褒めることです。

そして、あらためて「保険料の節約は、しっかりと保障内容を含めて自分に合った保険に見直しをした結果ついてくるもの」という理解をお客様にしてもらう必要があります。これができれば、保険見直しの本当の意義を伝えることだけでなく、保険料単価も落とすことなく成約につなげることができるようになります。

安易にお客様の「保険料の節約」のリクエストに応えることで成約率が上がったとしても、それで本当に良いのかどうか、その葛藤に打ち勝つためにも、ぜひ今回の内容は覚えておいてください。

お客様に保険見直しの本当の意義を知ってもらうために最初に伝えるべきこととは?

お客様に保険見直しの本当の意義を知ってもらうためには、最初に「何が大切か、どうする必要があるか」メッセージを伝えることが重要です。そのためには、最初の10分で何をするか決めておく必要があります。

お客様に保険料以外にも大切なポイントを知ってもらい、保障内容や保険の必要性についてしっかりと自主的に取り組んでもらう。そのために必要なことは挨拶からヒアリングまでの間に決まると言っても過言ではありません。

そのあたりを詳しく知りたい方はこちらの教材ページでご紹介していますので、サンプル動画と合わせて一度お気軽にご覧ください。


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